関係各位の皆様にお知らせ申し上げます
公益社団法人岩手県栄養士会 会長 澤口 眞規子
例年にないきびしい暑さが続いておりますが、皆様にはご健勝にてお過ごしでしょうか。
関係機関各位様には、日頃よりご支援とご指導を賜り、感謝申し上げます。
さて、既にご承知の方もいらっしゃると思いますし、また全会員には会報「栄養いわて」臨時号として吉報発信をさせていただきました。
4月28 日、私たち管理栄養士・栄養士が 『厚生労働大臣の定める医療従事者』 として告示されました。また、県知事が国に報告する「病院・診療所、助産所で従事する職員定数」において、管理栄養士・栄養士をカウントすることが義務化されました。
「あら? 今まで栄養士は医療職ではなかったの?」 すでに医療現場では多職種の信頼のもと、NSTを始めとしたチーム医療の中軸として大きな力を発揮していますので、首をかしげる方もいらっしゃるかも知れません。
栄養士は、古くは『医食同源』の如く、医療と栄養は両天秤の仕事と思って働いてきました。
ところが、「厚生白書」の医療関係職種には「医師・歯科医師・薬剤師・保健師・助産師・看護師・・・・・救急救命士」の22 職種の記載はあっても管理栄養士・栄養士の文字はありませんでした。とても残念に口惜しく思いました。
国や都道府県には「医療計画」という医療の現状、課題、今後の方向性の柱があります。予防~急性~回復~慢性~救急~緩和~在宅等各期における医療職種の対応指針、また地域医療施設の数、ベッド数、従事者数の育成まで、あらゆる医療にかかる規定がそこにはあり、専門職種の多職種連携が記載されています。当然、管理栄養士が行う栄養アセスメントも含まれ機能しています。記載がないのは数県、残念ながら本県もそうでした。
さて、今回の告示を受け、厚生労働省栄養指導室、日本栄養士会をはじめ、国内外の栄養関係機関のシステムが音を立てて動き出しました。「医療計画」の中(特に、脳卒中、糖尿病、災害、在宅医療)に栄養対応を特定記載されています。また、防災対策、危機管理においても管理栄養士の専門性は要援護者支援に役立ちます。
岩手県栄養士会として、与えられた事実をさらに前進させ、医療だけではなく、児童福祉、高齢者介護、学校教育、行政、栄養士養成、地域活動のすべてに必ず良い結果をもたらすものと確信しております。
そのためにも私たち管理栄養士・栄養士は自身の専門能力を高め、職場や地域の皆様と情報共有と連携を強め前進するよう日々努力して参ります。
関係各位の皆様には、今後、益々の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
令和5年8月1日
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官報 (2023-08-07 ・ 567KB) |